• この記事は「どう受け取るか」の記事です。取引できる銘柄・レバレッジ・週末ルールは暗号資産対応プロップファーム比較にまとめています。
  • 暗号資産出金のコストは、0%(FTMO)、2%(Goat Funded Trader)、2.5%+定額(Fintokei)、3.5%(The5%ers)と業者差が大きいです。効くのはネットワーク手数料ではなく業者の手数料です。
  • ネットワークは USDT が TRC20、USDC が ERC20 が事実上の既定です。送り先ネットワークを間違えると、原則として戻りません。
  • 先物系は例外で、Topstep は銀行系のみ、最低125ドルです。

ビットコインを「取引できる」ことと「報酬として受け取れる」ことは別の商品です。多くの比較記事はこの2つを混ぜて書いています。この記事は後者だけを扱います。つまり、利益分配が業者から出て、ご自身が管理するウォレットに着金するまでの話です。

この区別は実利に直結します。米ドルの銀行送金に1週間かかり40ドル取られる国にお住まいなら、扱える銘柄数より出金経路のほうがはるかに重要です。銘柄側を知りたい場合は暗号資産対応プロップファーム比較をご覧ください。

暗号資産で出金できる業者(2026-07-29 時点)

下の表で「公式」としている行は、各社サイトまたはヘルプセンターのページを直接確認したものです。自動アクセスが遮断されている業者は、レビューサイトの記述で埋めず、その旨を記載しています。

業者対応コインとネットワーク業者が差し引く手数料最低額公表されている速さ
FTMOBTC・ETH・LTC・USDC(ERC20)・USDT(TRC20)なし(追加手数料は取らないと明記)確定利益50ドル(銀行送金は20ドル)中央欧州時間12時までの申請は当日処理、週末申請は月曜処理
FintokeiBTC・ETH・LTC・USDT・USDC(ネットワークの記載なし)ETH/USDT は2.5%+10ユーロ、BTC/USDC は2.5%+20ユーロ、その他は2.5%100ユーロ / 100ドル / 20,000円24時間以内
FundedNextUSDT(ERC20・TRC20)、USDC(ERC20)送金ゲートウェイの費用はトレーダー負担記載なし24時間以内
The5%ers暗号資産に対応。確認できた FAQ にはコイン一覧の記載なし3.5%(Rise・銀行送金と同率。Hub Credit は0%)記載なし14日サイクル
Goat Funded Trader暗号資産に対応。コインの記載なし一律2%100ドル2営業日以内。暗号資産は1回4,000ドルが上限
ThinkCapital暗号資産の出金導線あり。コイン・手数料・所要時間の記載なし記載なし記載なし記載なし
FXIFY暗号資産の経路の記載なし。「すべての出金は Rise 経由で処理」記載なし記載なし通常3営業日以内
Maven Trading暗号資産出金の記載なし。Rise、または一部の国のみ銀行直送金Rise は20ドル記載なし記載なし
Topstep非対応(銀行系のみ)ACH・電信送金は各30ドル、Prop-to-Brokerage・Aeropay・Wise は無料125ドル当日(米国・中部時間12時まで)〜5〜10営業日(SWIFT)

執筆時点で確認できなかった業者は、FundingPips(ヘルプセンター403、本体429)、E8 Markets(ヘルプ全URL 403)、Hola Prime(出金方法ページが404。所要時間のページのみ表示)、Apex Trader Funding(サポート記事403)、City Traders Imperium(公式の出金ページを発見できず)の5社です。この5社については第三者レビューが具体的な数値を書いていますが、本記事では事実として転載していません。出典不明の月のスクリーンショットは出典ではないためです。

効いてくるのはネットワーク手数料ではなく業者の手数料です

取引所から来た方は、オンチェーンの手数料がコストだと考えがちです。プロップファームでは違います。業者が差し引く数パーセントのほうが、数ドルのガス代よりはるかに大きく効きます。

上の表の料率で、1,000ドルを出金した場合は次のようになります。

業者1,000ドルあたりの手数料手取り
FTMO0ドル1,000ドル(ネットワーク手数料を除く)
Goat Funded Trader20ドル980ドル
Fintokei(USDT)25ドル+10ユーロおおむね964ドル
The5%ers35ドル965ドル

これは通常の「最安の業者はどこか」という順位を逆転させます。試験料19ドルでも出金のたびに3.5%を引かれる業者は、定期的に出金するなら、試験料が数倍で出金手数料0%の業者より高くつきます。毎月出金する前提なら、入口の価格を比べる前に、1年分の出金手数料を計算してみてください。

具体的には FTMO の 2-Step が €89 からで、出金手数料は0%です。なお FTMO の試験料は EUR 建てで、USD 建ての公表価格はないため、他社のドル表記の試験料とは直接比較できません。

構造的な注意点をひとつ。The5%ers は暗号資産・Rise・銀行送金のいずれも同じ3.5%で、Hub Credit(ダッシュボードに残高として置く)だけが0%です。ただし Hub Credit は現金化できないため、実際に受け取るなら3.5%は避けられません。つまり暗号資産を選んだから高いのではなく、出金すること自体に手数料がかかる設計です。

コインとネットワーク — 既定は2つ、失敗は1つ

ネットワークを明記している業者の傾向は一致しています。USDT は TRC20(Tron)、USDC は ERC20(Ethereum)です。FTMO は両方を明記しています。FundedNext は USDT について ERC20 と TRC20 のどちらかを申請時に指定させます。

実務上のポイントは3つです。

  • コインだけ記載してネットワークを書いていない業者は、申請時に画面上で聞いてきます。その画面の表記に従ってください。
  • FundedNext は、法人口座ではなく個人ウォレットであることを条件にしています。取引所の入金アドレスを指定して差し戻される例は少なくありません。
  • FTMO は、アドレスとネットワークの正確性はトレーダーの責任であり、誤って送信された取引は取り消しも追跡もできないと明記しています。これは業界共通の姿勢です。数ドルのネットワーク手数料を気にするのは、チェーンを3回確認したあとで十分です。

Rise は実質的に暗号資産の経路です

「暗号資産出金対応」と掲げていない業者でも、Rise を経由していることがあります。Rise はトレーダーのウォレットにオンチェーンで着金させ、ステーブルコインでも現地通貨でも受け取れる仕組みです。FXIFY はすべての出金を Rise で処理します。Maven Trading は銀行直送金の対象国以外を Rise で処理します。The5%ers と Goat Funded Trader は Rise と暗号資産直送の両方を用意しています。

そのため「この業者は暗号資産で払ってくれるか」は、表のマルバツより少し柔らかい答えになります。Rise のみの業者でもステーブルコインは受け取れますが、コインの選択と両替は業者ではなく Rise 側で行われ、しかも業者側の手数料は先に引かれます。Rise の手数料は別途確認してください。ThinkCapital は Rise 経由の出金1回につき一律50ドルと明記しており、少額の出金では重い負担になります。

先物系は事情が異なります

CFD ではなく先物を扱う場合、暗号資産での出金はほぼ存在しません。Topstep は出金方法を全て公開していますが、その中に暗号資産はありません。米国居住者向けの Prop-to-Brokerage と Aeropay、海外向けの Wise、ACH と SWIFT 電信送金が各30ドル、最低125ドル、受取口座はご自身の名義であることが条件です。

これは見落としではなく規制上の姿勢です。米国向けの先物系業者は、オフショアの CFD 系より厳しい決済コンプライアンスの下で運営されています。暗号資産での受け取りが必須条件なら、先物系はほぼ選択肢から外れます。この区分は先物プロップファーム比較で個別に扱っています。

暗号資産出金が止まる場面

  • 米国居住者の制約が最も多くなります。KYC を理由とした暗号資産送金の制限が一般的で、米国向けの先物系業者はそもそも対応していません。
  • 送金先はご自身の名義の口座に限られます。第三者名義のウォレットは拒否され、高額の場合はウォレットの所有証明を求められることがあります。
  • 1回あたりの上限があります。Goat Funded Trader は Rise には上限を設けない一方、暗号資産は1回4,000ドルまでです。まとまった額を出金する段階になって初めて効いてくる条件です。
  • 初回の出金は公表値より遅くなります。先に KYC を通す必要があるためで、「24時間以内」は2回目以降の話だと考えてください。

税務 — USDT で受け取っても繰り延べにはなりません

多くの国で、暗号資産を報酬として受け取った時点がその日の時価で課税対象となり、その後の売却がもう一度の課税対象になります。ステーブルコインを選んでもタイミングは変わりません。BTC を選ぶと、受領から換金までの価格変動という2つ目のリスクが加わります。

出金の時点で残しておく価値があるのは、業者の出金確認画面、オンチェーンのトランザクションハッシュ、そして受領日に使ったレートの3点です。1年後に取引所の履歴から復元するのは、その場で保存するよりはるかに手間がかかります。国別の解説は日本英国米国にあります。いずれも税務アドバイスではありませんので、最終的な判断は税理士にご相談ください。

暗号資産での受け取りを前提にする前に

  1. コインとネットワークは、比較記事ではなく業者の出金画面で確認してください。本記事も例外ではありません。
  2. 業者の手数料率を調べ、現実的な1年分の出金回数を掛けてください。
  3. 1回あたりの上限を確認してください。本当に出金したい額になるまで見えない条件です。
  4. KYC は資金が必要になる前に済ませてください。申請時ではなく事前です。
  5. Rise 経由の業者なら、業者の手数料と Rise の手数料を両方見積もってください。

暗号資産での出金は、すでに規模を測れるところまで来ています。Finance Magnates Intelligence は、大手プロップファーム10社のオンチェーン出金額を2026年第1四半期で1億1,510万ドル、前年同期の5,530万ドルから増加したと報じています。ただし同社はウォレットベースの推計であり、アフィリエイト報酬や運営上の送金も含む点に注意するよう付記しています。傾向として読むべき数字です。

プロップファームの利用は投機的な活動であり、利益や出金を保証するものではありません。最終的な投資判断はご自身でお願いします。本サイトは投資助言を提供しません。

おすすめのプロップファーム

出金経路を公開している提携3社を紹介します。

FTMO — 暗号資産出金の条件が最も明確

2015年運営開始です。2つのネットワークで5種類のコインに対応し、業者側の手数料はなし、最低50ドル、中央欧州時間12時までの申請は当日処理です。

FTMO 公式で見る

The5%ers — 暗号資産・Rise・銀行送金が同率

2016年からの老舗です。3つの出金経路がすべて同じ3.5%なので、選択はコストではなく利便性の問題になります。利益をダッシュボードに置く Hub Credit なら手数料はかかりません。当サイトの信頼度は2026年8月1日の再評価で「高」から「低」(★4.6→3.3)に変わりました。同社が2026年3月に支払いの遅延を自ら認めたためです。利用する場合は少額にとどめ、早めに着金を確認してください。

The5%ers 公式で見る(クーポンコード「HZZS4」で割引適用)

Fintokei — コイン別の手数料表を公開

コインごとの出金手数料と、円建て・ユーロ建ての最低額を明示している数少ない業者です。出金する前にコストが読める点が利点です。

Fintokei 公式で見る(クーポンコード「FINTO5KEI」)

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