FTMO Swing とは
FTMO Swing は、FTMO の口座タイプのひとつで、ニュース取引・オーバーナイト・週末持ち越しの制限が一切ない代わりに、レバレッジが最大1:30(Normal は1:100)に抑えられた口座です。料金は Normal と同額で、評価試験のルール(目標利益・損失制限・最低日数)も同じです。
Normal との違いの概要や 1-Step / 2-Step との組み合わせは FTMO の口座タイプ で整理しています。本記事は Swing を選ぶべきかどうかを、証拠金の計算例と運用スタイル別に深掘りするレビューです。
スペック比較
| 項目 | Normal | Swing |
|---|---|---|
| レバレッジ | 最大1:100 | 最大1:30 |
| ニュース取引(資金口座) | 指定指標の前後2分間、新規・決済禁止 | 制限なし |
| オーバーナイト持ち越し(資金口座) | 制限あり | 制限なし |
| 週末持ち越し(資金口座) | 制限あり | 制限なし |
| 料金 | 同額 | 同額 |
| 損失ルール・目標利益 | 同じ | 同じ |
重要な前提として、これらの取引制限が適用されるのは合格後の資金口座からです。評価試験中は Normal でも持ち越し・指標取引ができるため、違いが効いてくるのは「合格後にどう運用したいか」です。
レバレッジ1:30の実際 — 証拠金の計算例
公式の例をそのまま使います。EURUSD を1ロット(10万通貨)建てる場合の必要証拠金は次のとおりです。
| Normal(1:100) | Swing(1:30) | |
|---|---|---|
| EURUSD 1ロットの証拠金 | 1,000ユーロ | 約3,333ユーロ |
| $100,000 口座での概算上限 | 約90ロット | 約27ロット |
上限ロットだけを見ると3分の1以下に見えますが、実際の運用でこの差が効くかは別問題です。
1トレードのリスクを口座の1%($1,000)、ストップ幅を30pipsとすると、適正ロットは約3.3ロットです。Swing の証拠金でも約1.1万ユーロで、$100,000 口座の余力に対して十分収まります。つまり、損失ルールを守る普通のリスク設計をしている限り、1:30で困る場面はほとんどありません。
レバレッジ差が実害になるのは、ストップ幅が数pipsの高ロットスキャルピングや、多通貨に同時に大きなポジションを張るスタイルです。そうした使い方をする人は、そもそも持ち越しをしないはずなので、素直に Normal を選ぶべきです。
「制限なし」の価値 — 誰にとって効くか
スイングトレーダー
数日〜数週間の保有が前提のスタイルでは、資金口座のオーバーナイト・週末制限は致命的です。Swing 口座はこの制約を丸ごと外せるため、スイング派には実質的に唯一の選択肢になります。週足・日足ベースの手法なら、レバレッジ1:30が制約になることはまずありません。スイング運用に向くファームの比較は スイングトレードに向くプロップファーム5社 も参考にしてください。
指標・ニューストレーダー
Normal の資金口座では、指定された重要指標の前後2分間、新規注文も決済もできません。雇用統計・CPI・政策金利の瞬間を狙う手法はこの2分制限と正面衝突します。Swing にはこの制限がないため、ニューストレードを資金口座で続けたい人には Swing 一択です。各社のニュース制限の比較は 重要指標発表前後の取引制限まとめ にまとめています。
デイトレーダー・スキャルパー
その日のうちに決済するスタイルなら、Swing のメリットは何も使いません。レバレッジの低さだけを引き受けることになるため、Normal が合理的です。
レビュー評価
良い点:
- 追加料金なしで持ち越し・指標制限を外せる(同価格は業界内でも良心的)
- 評価試験の条件は Normal と同一で、Swing を選んだからといって合格が難しくなるわけではない
- Scaling Plan など合格後の制度も同様に適用される
気になる点:
- レバレッジ1:30は、高ロットの短期売買には明確な制約
- 進行中の口座タイプ変更ができないため、申込前の自己分析が必要
- 持ち越し制限の詳細(スワップの扱いなど)は改定されることがあり、最新の公式FAQの確認が必須
総合すると、FTMO Swing は「持ち越すか、指標をまたぐか」のどちらかに当てはまる人にとって、コスト増なしで制約を外せる素直に良い選択肢です。逆にどちらにも当てはまらない人が選ぶ理由はありません。
選び方の実務:自分の履歴で判定する
迷ったら、直近100トレードの履歴で次の2つを数えてください。
- 翌日以降に持ち越したトレードの割合
- 重要指標の前後2分以内に新規・決済したトレードの数
1が1割を超えるか、2が存在するなら Swing。どちらもゼロに近いなら Normal です。感覚ではなく履歴で決めるのが、口座タイプ選びで後悔しない唯一の方法です。
結論
FTMO Swing は、レバレッジ1:30という分かりやすい代償と引き換えに、資金口座の時間的制約をすべて外す口座タイプです。適正なリスク設計をしているスイング・ニューストレーダーにとって、1:30が実害になる場面はほぼなく、デメリットの小さい選択と評価できます。仕様は変更されることがあるため、申込前に公式サイトの最新情報を確認してください。
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