• 主要業者の多くはEAそのものを禁止していません。分かれ目は「そのEAのロジックとソースコードを自分が持っているか」です。
  • FTMOは第三者製EAも禁止しませんが、1日2,000件を超えるサーバーリクエストを明示的に禁止し、同時200注文・1日最大2,000ポジションという技術上限も設けています。
  • The5%ersはソースコードの所有を条件とし、利用規約では自動売買ソフトの使用に事前の書面承認を求めています。FAQと規約で温度差があるため、購入前にサポートへ確認するのが安全です。
  • Fintokeiは買った商用EAをそのまま回すことを禁止しています。自分のパラメータとロジックでカスタマイズすれば可、という線引きです。
  • 他人のシグナルを引き込むコピートレードは、確認した5社すべてで禁止でした。

「EA可」だけでは判断できません

EA(エキスパートアドバイザー)による自動売買は、多くの主要プロップファームで許可されています。ただし、比較記事によくある「EA可」の一文だけで判断すると事故が起きます。同じ「可」でも、条件が業者ごとに正反対だからです。

わかりやすい例が、市販EAの扱いです。MQL5などで購入したEAをそのまま動かす運用は、FTMOでは禁止されていませんが、Fintokeiでは規約違反になり得ます。他社の感覚をそのまま持ち込むと、合格しても報酬が受け取れないという最悪の結果になりかねません。

この記事では、2026年7月29日にFTMO・The5%ers・Fintokei(当サイトの提携先3社)の公式規約を読み直し、あわせてFundedNextとFundingPipsの公式ヘルプも確認した内容を整理します。確認できなかった業者は、前回の記載を根拠なく引き継がず、今回は掲載を見送りました。

公式規約で確認した各社の条件

まず提携先3社です。すべて2026年7月29日に公式ページで確認しました。

業者自作EA第三者製・購入EA他人のシグナルのコピー高頻度・ティック系
FTMO禁止されていない(資金割当上限に注意)禁止実質禁止(数値上限あり)
The5%ers可(ソースコード所有が条件)禁止禁止禁止(口座取消・返金なし)
Fintokei原則禁止(自分でカスタマイズすれば可)禁止禁止

続いて、当サイトの提携外だが利用者の多い2社です。こちらは公式ヘルプの記載を確認した範囲で記載します。

業者自作EA第三者製・購入EA他人のシグナルのコピー高頻度・ティック系
FundedNext可(EA利用料が別途必要)禁止禁止
FundingPips口座タイプにより異なる口座タイプにより異なる禁止禁止

「禁止されていない」と「推奨されている」は別物です。以下、各社の中身を見ていきます。

FTMO — EA自体は自由。効いてくるのは負荷と「同じEA」問題

FTMOは公式FAQで、適正なリスク管理に沿っていて、実際の市場条件に合致し、禁止行為に似ていない限り、裁量取引でもアルゴリズム取引でもEAでも戦略を制限する理由はない、という立場を示しています。EAの是非そのもので悩む必要はほとんどありません。

問題になるのは、その先の3点です。

第一に、サーバー負荷です。禁止行為のページには、EAが個別の注文や指値の発注・修正・決済で1日2,000件を超えるサーバーリクエストを出し、口座を過活動な状態にすることを禁止する旨が明記されています。あわせて、同時200注文・1日最大2,000ポジションという技術上の上限も案内されています。ティックごとに注文を修正するようなEAは、意図せずこの線を越えます。

第二に、第三者製EAの「集中」です。FTMOは市販EAの使用自体を禁止していませんが、同じEAを他の利用者も使っている場合、資金割当(capital allocation)の上限に触れて資金口座の付与を断られるリスクがあると公式に注意喚起しています。人気EAほどこのリスクは上がります。

第三に、口座を他人に触らせないことです。禁止行為のページでは、第三者に自分の口座を使わせることも、第三者に代わりに取引させることも禁止されています。有償か無償かは問われません。加えて、Best Day Ruleを回避する目的で、同一・高相関銘柄の両建てや、同じトレードを複数日にまたいで部分決済していく形で利益を人為的に分散させる手法も禁止されています。

なお、FTMOはHFTという語を規約上で使っていません。かわりに「ソフトウェア、AI、超高速ツール、大量データ入力によって不当な優位を得ること」を禁じています。実質的な結論は他社と同じですが、判断基準として明示されているのは前述の2,000件という数値です。

FTMO 公式で規約と現行価格を確認する

The5%ers — 「ソースコードを持っているか」が分かれ目

The5%ersはFAQで、保有しているEAは使えるという趣旨を示しつつ、禁止行為に該当しないことを条件としています。そして禁止行為のページに、EAに直接関わる項目が3つ並んでいます。

  • ロールオーバー時の価格配信のずれを狙ってスキャルピングするEA
  • 他のトレーダーが同じ取引を出している第三者製EA
  • ソースコードを所有していない提供元のEA(事前構築済みアルゴの購読型)

つまり、購読型のシグナルEAや、多数のユーザーが同じ設定で回している市販EAは、The5%ersでは使えないと考えるのが安全です。FAQには「トレーダーがEAのソースコードを所有していなければならない」という条件が明記されています。

さらに厳しいのが利用規約側です。規約には、自動売買ソフトを使用する前に書面で会社に通知し、書面による承認を得なければならない、という条項があります。加えて、利用者以外の第三者が所有または開発した自動売買ソフトの使用を禁止する条項も置かれています。

ここは正直に書きますが、FAQと利用規約で温度差があります。FAQには承認手続きの記載がなく、規約には事前の書面承認が必要と書かれています。EAで運用する前提でThe5%ersを選ぶなら、購入前にサポートへ「使用予定のEAに承認が必要か」を確認しておくのが確実です。

もう1つ実務的な注意点として、ストップロスはプラットフォーム上で見える状態でなければならず、ステルスモードのSLは使えません。内部的にSL価格を保持して条件到達時に成行決済するタイプのEAは、この点に抵触する可能性があります。

違反時の扱いも明記されています。HFTやティックスキャルなどに該当した口座は取消・BANの対象となり、料金は返金されません。

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Fintokei — 買ったEAはそのままでは使えません

Fintokeiは、EAによる自動売買について「はい、ただし特定の条件下でのみ」という立場を公式FAQで示しています。線引きが具体的なので、そのまま整理します。

許可されているのは次の運用です。

  • 自分で作り、完全に管理している自作EAや自動化システム
  • 自分の戦略をより速く執行するための単純な自動化ツールやスクリプト
  • 自分が作成・調整・検証したAI生成の戦略
  • 商用・無料のEAを、自分のパラメータと個別設定でカスタマイズしたもの(ロジックが自分のものであり、透明性がある場合)

禁止されているのは次の運用です。

  • 他人が作った商用EAやシグナルパッケージを購入・コピーして使うこと(収益性の有無は問われません)
  • 仕組みがわからない無料公開ボットやブラックボックス型システムの使用
  • 第三者が作ったシステムに自分の取引が追随するだけの運用
  • シグナルプロバイダ、他のトレーダー、Telegram・Discord・SNSからのコピー、ミラーリングツールによる追随、反対売買のコピー
  • ティックスキャルピング、レイテンシーアービトラージ、口座間の両建て

Fintokeiはこの方針の理由も明示しています。判断を自分でしていない、あるいはロジックが自分のものでないなら、トレード能力を評価できない、という趣旨です。評価と教育を目的とするモデルなので、方針としては一貫しています。

実務上の結論はシンプルです。市販EAを買ってきてそのまま回す運用は、Fintokeiでは想定されていません。使うなら、パラメータとロジックを自分のものに作り替える必要があります。規約が日本語で読める点は、確認作業のうえでは大きな利点です。

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提携外2社の記載内容

以下は当サイトの提携先ではありませんが、EA利用者が多いため公式ヘルプの記載を確認しました。特典の紹介ではなく、比較のための情報として掲載します。

FundedNextは、MT4/MT5での第三者製EA・ボットの使用を認めています。ただし条件が細かく、FundedNextへのEA利用料が別途必要と案内されています(金額はヘルプ上で確認できませんでした)。さらに、自分の取引スタイルに合わせて設定をカスタマイズすること、各EAが異なる戦略であること、1つのEA戦略あたり最大$300,000という資金割当上限、Telegram・WhatsAppなどの第三者アプリを組み込んだEAの禁止、といった条件が並びます。cTraderとMatch-TraderではEAが使えません。そして「プロップファームのチャレンジ合格を目的に設計されたEA」は名指しで禁止対象に挙げられています。HFTも禁止で、過活動の警告は累積し、程度によっては即時の口座停止もあり得ると案内されています。

FundingPipsは、EAをトレードマネージャー・リスクマネージャーとして厳密に使う場合に限って許可する、という案内です。扱いは口座タイプで変わり、1K Instant口座では第三者製EAとコピー機が許可される一方、月次コンペティションでは所有を証明できる自作EAも含めて全EAが禁止と記載されています。禁止行為としては、HFT、サーバースパム、レイテンシーアービトラージ、ティックスキャルピング、口座間の反対売買などが列挙されています。外部から自分の口座へ取引をコピーして引き込む行為は、第三者による口座管理とみなされ口座終了の対象です。

この2社については、公式ヘルプのページを当サイトから直接取得できなかったため、検索経由で確認した記載に基づいています。契約前に公式ヘルプで再確認してください。

事故になりやすい5つのパターン

1. 買ったEAをそのまま回す

もっとも多い落とし穴です。Fintokeiでは禁止、The5%ersもソースコードの所有が条件です。FTMOは禁止していませんが、人気EAだと資金割当の上限に触れる可能性があります。対策は、少なくともパラメータとロジックを自分のものに作り替えること、そして使う業者の規約でカスタマイズが許容範囲に入るかを確認することです。

2. サーバーリクエストの出しすぎ

FTMOは1日2,000件超のリクエストを明示的に禁止し、同時200注文・1日2,000ポジションの技術上限も設けています。トレーリングストップをティックごとに更新するEAは、想像より簡単にこの線を越えます。更新間隔を秒単位以上に落とす設計にしてください。

3. 保有時間が極端に短い

ティックスキャルピングは、The5%ers・Fintokei・FundingPipsで明示的に禁止されています。ただし「何秒以上の保有時間ならセーフ」という秒数基準を公式に示している業者は、今回確認した範囲では見つかりませんでした。第三者サイトによくある「30秒以上なら安全」といった数値は根拠が確認できないため、鵜呑みにしないでください。判断が微妙な場合はサポートに直接確認するのが唯一の確実な方法です。

4. 複数口座で同じEAを回す

自分名義の口座であっても、同一戦略の重複は制限されることがあります。FundedNextは各EAが異なる戦略であることを求めています。The5%ersは他トレーダーとの取引協調やシグナル共有を禁止しています。口座を分けてリスクを分散する発想は自然ですが、規約側では逆に警戒される領域です。

5. 他人のシグナルを引き込む

シグナルプロバイダ、Telegram、Discord、SNSからのコピーは、今回確認した5社すべてで禁止でした。ミラーリングツールでの追随や、反対売買のコピーも対象になります。ここは業者差がほぼないので、迷う余地はありません。

契約前に確認する4つの質問

購入ボタンを押す前に、次の4点を自分のEAに当てはめてください。

  1. そのEAのロジックとソースコードを自分が持っているか。持っていないなら、The5%ersとFintokeiは候補から外れます。
  2. 1日のサーバーリクエスト数と同時注文数は、業者の上限に収まるか。バックテストのログから概算できます。
  3. 平均保有時間は、ティックスキャルと判定されない水準か。数値基準は公開されていないため、余裕を持たせるしかありません。
  4. 使う予定の口座タイプ・プログラムでEAが許可されているか。同じ業者でも口座タイプで扱いが変わる例があります。

規約の詳細は各社のFTMOのルール解説The5%ersのルール解説Fintokeiのルール解説にもまとめています。FTMOの禁止行為についてはFTMOの禁止戦略で個別に扱っています。

EAで評価に通すための設計

規約をクリアしたうえで、合格率を上げるための設計は次の5点です。

第一に、バックテストです。最大ドローダウンが、その業者の最大損失ルール(多くは10%)を明確に下回ることを確認してください。ぎりぎり収まる設計は、実運用のスリッページで簡単に破綻します。

第二に、1日損失ルールを踏まないロット設計です。1日のトレード回数と平均損失額から、悪い日の合計損失を見積もってください。

第三に、最低取引日数のクリアです。EA運用でも、業者が定める最低取引日数を満たす必要があります。目標利益に早く到達しても、日数を満たすまで稼働させる設計にしておくと安全です。

第四に、ストップロスです。全トレードでSLを必須にしてください。ただしThe5%ersはステルスSLを禁止しているため、プラットフォーム上に見える形で発注する実装にする必要があります。

第五に、試験中のリスクを本番より抑えることです。合格してから本来のリスクに戻すほうが、通算の歩留まりは良くなります。

より詳しくは課題試験を1発合格する10のコツ課題試験を通すリスク管理を参照してください。

プラットフォーム別のEA適性

プラットフォームEAの普及度備考
MT4最も高いMQL4の既存EAが豊富。EA前提ならまず候補
MT5高いマルチアセット対応。MQL5での新規開発が活発
cTradercAlgo(C#)で開発可。FundedNextではEA不可
Match-Trader低いWeb完結型。EA対応は限定的。FundedNextではEA不可

EA前提で始めるなら、機能と将来性のバランスからMT5が無難です。詳細はMetaTraderとcTraderの比較を参照してください。

税務上の注意点

EAで得た利益分配も、日本では原則として雑所得として申告が必要です。EAの購入費用は必要経費として計上できる可能性がありますが、そもそもFintokeiのように市販EAの使用自体を制限する業者では、購入前提の運用が成り立たない点にご注意ください。

税務の最終判断は税理士にご相談ください。制度の概要はプロップファームの利益と税金にまとめています。

まとめ

EA・自動売買は主要プロップファームで使えます。ただし判断すべきなのは「EA可か」ではなく「自分のEAが、その業者の条件に合うか」です。

  • 市販EAをそのまま使いたい → FTMOかFundedNext。ただしFTMOは資金割当上限、FundedNextはEA利用料と設定カスタマイズの条件があります。
  • 自作EAで運用する → 3社すべて可。The5%ersは事前の書面承認について規約に条項があるため、サポートへの確認を挟んでください。
  • 日本語で規約を読んで判断したい → Fintokei。ただし市販EAをそのまま回す運用は想定されていません。
  • 他人のシグナルをコピーしたい → どの業者でも不可です。

規約は予告なく変更されます。この記事は2026年7月29日時点で確認した内容ですが、購入前には必ず各社の公式ページで最新の条件をご確認ください。

おすすめのプロップファーム

EAの条件という観点から、当サイトが提携している3社を整理します。本記事のリンクにはアフィリエイトリンクが含まれ、リンク経由のお申し込みで当サイトが報酬を受け取ることがあります。報酬の有無は評価に影響しません。

FTMO — EAの自由度がいちばん高い

運営11年の業界最大手です。裁量・アルゴ・EAを問わず戦略を制限しない方針を公式に示しており、市販EAも禁止されていません。判断基準が数値(1日2,000リクエスト、同時200注文)で公開されている点も、EA運用者には扱いやすいところです。2-Step Challengeの料金は初回報酬とともに全額返金されます(1-Stepは対象外)。

FTMO 公式で見る

Fintokei — 規約を日本語で読んで判断できる

日本市場向けのプロップファームで、EAの許可・禁止の線引きが具体的に公開されています。自作EAや、自分でロジックを組み替えたEAで運用するなら明快です。逆に、市販EAをそのまま回したい人には向きません。

Fintokei 公式で見る(クーポンコード「FINTO5KEI」で5%OFF)

The5%ers — スイング系の自作EA向け

運営10年(2016年〜)の老舗です。1日最大損失ルールのないプランがあり、週末持ち越しも可能なため、保有時間の長い自作EAと相性が良い設計です。ソースコードの所有が条件で、規約上は自動売買ソフトの事前承認に関する条項があるため、購入前にサポートへ確認してください。当サイトの信頼度は2026年8月1日の再評価で「高」から「低」(★4.6→3.3)に変わりました。同社が2026年3月に支払いの遅延を自ら認めたためです。出金額からは一律3.5%が引かれます。利用する場合は少額にとどめ、早めに着金を確認してください。

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